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難病指定されている膠原病の種類|医療費助成制度の対象疾患と条件を解説

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膠原病(こうげんびょう)と診断された方、または膠原病の可能性を指摘された方の中には、「聞いたことはあるけど、どんな病気なのかわからない」「医療費助成を受けられるのか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

膠原病とは、免疫の異常によって自分自身の体を攻撃してしまい、関節・皮膚・筋肉・血管・内臓などに炎症を起こす病気の総称です。

医療費助成制度の対象となるのは、国が定める「指定難病」に該当し、さらに診断基準や重症度分類などの条件を満たした場合です。

この記事では、難病指定されている主な膠原病の種類、医療費助成制度の対象となる条件、受診の目安について分かりやすく解説します。

体調不良の若い女性

膠原病は指定難病の対象になる?

指定難病の中に膠原病の一部が含まれていますが、膠原病そのものが、ひとつの指定難病として扱われているわけではありません。

膠原病は複数の病気を含む総称であり、その中には、国が定める指定難病に該当し、医療費助成の対象となる疾患があります。

指定難病とは、以下のような条件(指定難病の要件)をすべて満たし、国が指定している疾患のことです。

  • 発病の機構(仕組み)が明らかでない
  • 治療方法が確立していない
  • 希少な疾病である(患者数が日本国内で人口の約0.1%程度に達していない)
  • 長期の療養を必要とする
  • 客観的な診断基準が確立していること

指定難病に含まれる主な膠原病・関連疾患の種類

足に痛みを感じている女性

全身性エリテマトーデス(SLE)

全身性エリテマトーデスは、発熱や全身倦怠感、関節痛、皮膚症状、腎臓・肺・中枢神経などの内臓症状を起こすことがある自己免疫疾患です。

20代~40代の女性に多い病気で、症状の出方には個人差があり、皮膚の赤みや日光過敏、口内炎、脱毛、関節痛などをきっかけに見つかることもあります。

多発性筋炎・皮膚筋炎

多発性筋炎・皮膚筋炎は、筋肉に炎症が起こり、力が入りにくい、疲れやすい、筋肉痛があるといった症状が現れる病気です。

皮膚筋炎では、まぶたの赤みや手指の関節背側の皮疹など、特徴的な皮膚症状を伴うことがあります。

階段の上り下りがつらい、腕が上がりにくい、立ち上がりにくいといった症状が続く場合には注意が必要です。

全身性強皮症

全身性強皮症は、皮膚や内臓に線維化が起こり、皮膚が硬くなる、手指が冷えると白くなる、飲み込みにくい、息切れしやすいなどの症状が出ることがあります。

初期にはレイノー現象と呼ばれる、手足の指先の色が変化する症状から始まることもあります。

混合性結合組織病(MCTD)

混合性結合組織病(こんごうせい けつごうそしきびょう)は、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎などに似た症状が混在して現れる病気です。

血液検査で抗U1-RNP抗体が検出されることが特徴です。レイノー現象、手指の腫れ、関節痛、筋力低下、息切れなどが見られることがあります。

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺に炎症が起こり、目や口の乾き、虫歯の増加、関節痛、疲れやすさなどを起こす病気です。

中年女性(50代)に多く、関節リウマチなど、ほかの膠原病に合併することもあります。

悪性関節リウマチ

一般的な関節リウマチは、通常は指定難病には含まれません。

しかし、関節リウマチに血管炎などの関節外症状を伴い、重症・難治性の病態を示す場合は「悪性関節リウマチ」と診断されます。

関節の変形が進んでいるだけでは悪性関節リウマチとはされず、内臓障害や血管炎などの有無を含めて判断されます。

そのほかの膠原病・関連疾患

そのほか、指定難病に含まれる膠原病・膠原病類縁疾患としては、以下のような疾患があります。

  • ベーチェット病
  • 結節性多発動脈炎
  • 顕微鏡的多発血管炎
  • 成人発症スチル病(成人スチル病)
  • 高安動脈炎
  • 多発血管炎性肉芽腫症

医療費助成制度の対象となる条件

指定難病でも助成を受けるには条件がある

難病手帳

医療費助成の対象に認定されると、指定難病の治療にかかる自己負担割合が2割に軽減され、さらに所得に応じて1か月の医療費の「自己負担上限額」が設定されます。

上限額を超えた分の医療費は公費で支払われるため、経済的な負担を大幅に軽減できます。

ただし、指定難病の医療費助成を受けるには、指定難病に該当する疾患であることに加えて、原則として次のいずれかに該当する必要があります。

・国が定める診断基準を満たし、さらに疾病ごとの重症度分類に該当する場合

・重症度分類には該当しないものの、一定以上の医療費が継続してかかる「軽症高額該当」に当てはまる場合

難病情報センターでは「医療費総額が33,330円を超える月が、申請月以前の12か月以内に3回以上ある場合」などが軽症高額該当の目安とされています。

指定難病の病名がついていても、すべての方が自動的に助成を受けられるわけではありません。そのため、診断基準、重症度、医療費の状況などを総合的に確認する必要があります。

※医療費助成制度の対象疾患、申請方法、必要書類、自己負担上限額などは変更される場合があります。

申請を検討される方は、難病情報センターやお住まいの都道府県・指定都市の窓口で最新情報をご確認ください。

申請には「難病指定医」による書類が必要

指定難病の医療費助成を申請する際には、医療費助成制度の申請や更新の際に使用される診断書「臨床調査個人票」が必要です。

この書類は、都道府県・指定都市から指定を受けた難病指定医が作成する必要があります。

ただし、新規申請と更新申請の両方を作成できる「難病指定医」と、更新申請のみ作成できる「協力難病指定医」がいるため、申請を検討している場合は、受診先に難病指定医が在籍しているかを事前に確認しておくと安心です。

【難病指定医】(外部に遷移します)

難病情報センター公式|都道府県・指定都市別「難病指定医」一覧

指定難病・医療費助成の相談や申請は、各都道府県の指定窓口へ

医療費助成の相談や申請は、住民票のある都道府県・指定都市の窓口で行います。

愛知県で申請する場合も、申請書、臨床調査個人票、住民票、医療保険の資格情報が確認できる書類などが必要とされています。

実際の申請方法や必要書類は、お住まいの自治体によって異なる場合があるため、必ず最新情報を確認しましょう。

【相談・申請先】(外部に遷移します)
難病情報センター公式|都道府県・指定都市担当窓口一覧

膠原病が疑われる症状とは

膠原病は、症状が一つの臓器だけに限られないことが多く、初期には「なんとなく体調が悪い」「疲れやすい」「関節が痛い」といった曖昧な症状から始まることもあります。

たとえば、このような症状が続く場合は注意が必要です。

  • 手指が冷えると白くなる(レイノー現象)
  • 原因不明の発熱や倦怠感が続く
  • 目や口の乾きが強い
  • 皮疹や日光過敏がある
  • 筋力が落ちたように感じる
  • 朝起きたときに手がこわばる
  • 手指や手首、足の指の関節が腫れている
  • 関節の痛みが長引いている
  • 指が動かしにくい

膠原病や関節リウマチは、血液検査だけで簡単に診断できるとは限りません。

炎症反応やリウマチ因子、抗CCP抗体が陰性でも、症状や関節の状態から慎重に経過を見る必要があるケースもあります。

気になる症状がある方は早めにご相談ください

足の指の触診

さいとう整形外科リウマチ科 日進分院は、2026年8月25日に新規開院予定の痛み・しびれの専門科です。

難病指定医としてリウマチ・膠原病科を設けており、膠原病内科の専門診療を日進に根付かせることを使命としています。

問診・診察・血液検査・画像検査などを組み合わせて、関節リウマチや膠原病の可能性を丁寧に確認し、関節リウマチが疑われる場合には、足の指を含めた全身の関節を触診し、必要に応じて関節エコーを活用します。

当院では、早い段階で患者さんの痛み・しびれの原因を探り、適切な治療につなげることで、患者さんが少しでも安心して日常生活を送れるようサポートしていきます。

「他院で異常なしと言われたけれど、痛みやしびれが続いている」「体調不良が続いていて、なかなか改善されない」という方も、気になる症状があれば一度ご相談ください。

関節の痛みやこわばりは早めに医療機関へ受診を

膠原病の中には、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎・皮膚筋炎、全身性強皮症、混合性結合組織病、シェーグレン症候群、悪性関節リウマチなど、指定難病として医療費助成の対象となる病気があります。

ただし、指定難病に該当する病名であっても、医療費助成を受けるには診断基準や重症度分類、または軽症高額該当などの条件を満たす必要があります。

関節の痛み、こわばり、腫れ、原因不明の発熱や倦怠感、手指の冷えや皮膚症状などが続く場合は、早めに専門的な診療を受けることが大切です。

執筆者

経歴

コンテンツ監修

さいとう整形外科リウマチ科 院長

斎藤究

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医・日本リウマチ学会専門医・日本整形外科超音波学会会員

経歴

1999年

国立浜松医科大学卒 国立国際医療センター 内科研修医

2001年

東京災害医療センター 救命救急レジデント

2002年

刈谷総合病院 整形外科

2006年

名古屋医療センター 整形外科リウマチ科 /
名古屋医療センター 卒後教育研修センター指導医

2010年

Los Angeles Veterans Affairs hospital留学

2011年

さいとう整形外科リウマチ科を平和が丘に開院

主な著書

「あなたも名医! 運動器エコー 痛みの臨床」など6著書(共著含む)