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膠原病で心臓が痛む、動悸がする…合併症のリスクと早めに受診したいサインとは?

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「膠原病と診断されてから、胸が痛むことがある」「動悸や息切れが気になる」といった症状があると、膠原病が心臓に影響しているのではないかと不安になる方もいるでしょう。

膠原病というと、関節の痛みや皮膚症状をイメージする方が多いかもしれません。

しかし、膠原病の一部では、心臓や肺の血管に影響を及ぼす「合併症」を引き起こすことがあります。胸の痛みや動悸があるからといって、すべてが膠原病によるものとは限りませんが、放置してよい症状ではありません。

この記事では、膠原病と心臓の関係、注意したい合併症、早めに受診したいサインについて解説します。

心臓のこの痛みは危険?膠原病の方が注意したい受診のサイン

すぐに救急受診を検討したい症状

胸を抑える女性

心臓の合併症では、以下のような症状を引き起こすことがあります。このような症状がある場合は、膠原病に関係なく、救急受診を検討しましょう。

  • 突然の強い胸の痛み
  • 胸を締め付けられるような痛み
  • 冷や汗、吐き気、顔面蒼白を伴う
  • 安静にしていても息苦しい
  • 動悸とともにめまい、失神、意識が遠のく感じがある
  • 背中、肩、左腕、あごに痛みが広がる
  • 胸の痛みが長く続く、または徐々に強くなる

次回の診察で必ず伝えたい症状

一方で、症状が軽くても、繰り返す場合や以前と違う変化がある場合は、次回の診察で必ず伝えることが大切です。

  • 階段や坂道で息切れしやすくなった
  • 動悸を感じる回数が増えた
  • 胸の違和感がときどきある
  • 足のむくみが続いている
  • 疲れやすさが以前より強い
  • 咳や息苦しさが長引いている

膠原病で心臓に症状が出ることはある?

動悸・息切れを起こしている高齢者女性

膠原病の一部の疾患では、全身の炎症や血管の異常によって、心臓に関する合併症を引き起こすことがあります。

膠原病は、免疫の異常によって自分の体を攻撃してしまう病気です。炎症が起こる場所は関節や皮膚だけとは限らず、血管、肺、心臓などに及ぶこともあります。

そのため、病気の種類や炎症の強さによっては、胸の痛み、動悸、息切れ、むくみなどの症状として現れる場合があります。

息切れや動悸を伴う場合は、早めに主治医や循環器内科・膠原病科を受診しましょう。 

心膜炎

たとえば、全身性エリテマトーデスや強皮症、混合性結合組織病(こんごうせい けつごうそしきびょう)では、病気の広がりによって心膜炎や心臓病変、肺病変、血管炎などの臓器障害を伴う場合があります。

心膜炎は、心臓を包む膜「心膜」に炎症が起きる病気です。心臓の筋肉に炎症が及ぶと、血液を送り出す力が落ち、深呼吸や咳で悪化する鋭い痛みや呼吸困難、動悸を引き起こすことがあります。

肺高血圧症

肺高血圧症とは、心臓から肺へ血液を送る肺動脈の圧が高くなり、心臓に負担がかかる病気です。

初期には息切れ、疲れやすさ、動悸といった症状が現れ、進行すると足のむくみ、失神などが現れることもあります。

膠原病の疾患のなかでも、全身性強皮症や混合性結合組織病などでは、肺高血圧症を合併することがあります。

強皮症では、皮膚が硬くなるのと似た変化が肺動脈にも起こることで血流が悪くなり、肺動脈圧が上がると考えられています。

狭心症・心筋梗塞などの血管トラブル

慢性的な炎症が続くと血管にも負担がかかり、動脈硬化や血管炎に関わることがあります。

そのため、狭心症や心筋梗塞などの心血管疾患にも注意が必要です。

また、膠原病の治療でステロイド薬を長く使用している場合、副作用として血圧や血糖、脂質が上がりやすくなることがあり、これも動脈硬化のリスク要因となります。

そのため、主治医のもとで数値の管理をしながら治療を続けることが大切です。

心臓の合併症を早く見つけるためにできること

血圧をメモする男性

血圧・体重・脈拍を記録する

心臓に負担がかかると、むくみや急な体重増加として現れることがあります。心不全の管理では、毎日の体重、血圧、脈拍を記録し、体調の変化を確認することが大切とされています。

特に、足のむくみが増えた、短期間で体重が増えた、息切れが強くなったという場合は、早めに医師へ相談しましょう。

胸の違和感を遠慮せず主治医に伝える

「少し胸が苦しいだけ」「年齢のせいかもしれない」と思っていても、膠原病の治療中は小さな変化が重要なサインになることがあります。

胸の違和感、息切れ、動悸、足のむくみなどが続く場合は、次回の診察時に主治医へ伝えましょう。

膠原病・リウマチは、合併症も踏まえた治療が大切です

膠原病や関節リウマチは、関節だけでなく全身の状態を見ながら治療を進めることが大切です。

胸の痛みや強い動悸、息苦しさがある場合は、まず救急受診や循環器内科での評価が必要ですが、関節の痛みやこわばり、原因不明の倦怠感、手足のしびれなどを伴う場合は、リウマチ・膠原病の病気が関係している可能性もあります。

さいとう整形外科リウマチ科 日進分院の診断・治療

さいとう整形外科リウマチ科日進分院では、リウマチ専門医による診療を行い、問診・診察・血液検査・画像検査を組み合わせて、患者さんの症状を総合的に確認します。

関節リウマチの診断・治療では、必要に応じて関節エコーを活用します。

関節エコーは、レントゲンでは分かりにくい初期の炎症や滑膜炎(かつまくえん)の評価に役立つ検査です。

治療は薬物療法・リハビリテーション・手術療法の3つの柱で行い、必要に応じた専門病院との連携しながら、関節の炎症を抑え、日常生活を送りやすい状態を目指します。

使用する薬や治療方針は、炎症の強さ、副作用、肺や腎臓などの合併症、生活背景などを踏まえて、患者さんお一人おひとりに合わせて検討します。

当院の診断方法や治療方針を知りたい方は、下記の「リウマチ・膠原病科」ページをご覧ください。

リウマチ・膠原病科

執筆者

経歴

コンテンツ監修

さいとう整形外科リウマチ科 院長

斎藤究

さいとう整形外科リウマチ科 院長 斉藤究

日本整形外科学会専門医・日本リウマチ学会専門医・日本整形外科超音波学会会員

経歴

1999年

国立浜松医科大学卒 国立国際医療センター 内科研修医

2001年

東京災害医療センター 救命救急レジデント

2002年

刈谷総合病院 整形外科

2006年

名古屋医療センター 整形外科リウマチ科 /
名古屋医療センター 卒後教育研修センター指導医

2010年

Los Angeles Veterans Affairs hospital留学

2011年

さいとう整形外科リウマチ科を平和が丘に開院

主な著書

「あなたも名医! 運動器エコー 痛みの臨床」など6著書(共著含む)