複数の膠原病の顔をもつ病気。肺の合併症を見逃さないことが大切です

混合性結合組織病(MCTD)は、SLE・強皮症・筋炎など複数の膠原病の症状が重なってあらわれる病気です。診断が難しい病気ですが、肺高血圧症などの合併症を早く見つけて治療することで、経過は大きく変わります。
こんな症状、心当たりはありませんか?
- 冷えると指先が白や紫色に変わる
- 手や指がむくんで、ソーセージのように腫れる
- 関節の痛みや腫れがある
- 太ももや腕に力が入らない
- 動悸や息切れがするようになった
- 熱っぽさやだるさが続いている
「ひとつでも当てはまる」と感じたら、早めにご相談ください。
混合性結合組織病とは
SLE、全身性強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎といった複数の膠原病の特徴が、ひとりの患者さんに混在してあらわれる病気です。血液検査で抗U1-RNP抗体という自己抗体が陽性になるのが特徴で、中高年の女性に多く発症します。
ほぼ全ての患者さんにレイノー現象(冷えると指先の色が変わる症状)がみられ、手指の腫れも多くみられます。なかでも肺高血圧症(肺の血管の圧力が高くなる合併症)は重要で、動悸・息切れ・胸の痛みとしてあらわれます。
診断 ─ 当院での進め方
複数の膠原病の特徴が重なっていることを診察で確認し、血液検査で抗U1-RNP抗体を調べます。この抗体が強く陽性であれば、診断の大きな手がかりになります。
関節の症状には触診と関節エコーで炎症を確認します。あわせて心エコーや呼吸機能検査などで、肺高血圧症や肺の炎症といった合併症の有無を確かめます。
治療
基本はステロイドの内服です。症状の程度に応じた量から始め、経過をみながら減量していきます。症状に応じて免疫抑制剤も組み合わせます。
肺高血圧症を合併した場合は、その治療薬を併せて使用します。この合併症は自覚症状が出にくいため、定期的な検査で早めに見つけることを大切にしています。
「冷えると指の色が変わる」「手が腫れる」といった症状が続く方は、一度自己抗体を調べておくことをおすすめします。

